鎌ケ谷市、特殊詐欺防ぐ機器提供 65歳以上の希望者全員に

相次ぐ特殊詐欺被害を防ごうと鎌ケ谷市は固定電話に取り付けられる録音機能付きの対策機器を希望する全ての65歳以上の市民に無償配布することを決めた。

全国的に特殊詐欺の被害が後を絶たない。9月末時点で、県内では1044件、22億3170万円の被害が報告されている。弊紙エリアでは、船橋市が145件で3億1千万円。習志野市は36件で6千700万円。鎌ケ谷市では29件で1億円。警察や自治体などで啓発活動に力を入れているが、被害は増加している。

今回配布される機器は受話器にテープで取り付けるタイプ。傾きを感知すると、「振り込め詐欺防止のため、通話内容を録音します」と音声が流れ、最大5分の通話が録音される。

市は先月、300機を上限に無償配布の受け付けを始めたが、申込み開始から3日で予定台数に到達したという。再考の結果、希望する65歳以上の市民全員に提供することを決めた。10月31日まで申し込みを受け付けており、最終的には1千件程度を見込んでいる。

「今年は昨年に比べ1件当たりの被害金額が大きい。対策をしていない方にはぜひ使って頂きたい」と市安全対策課。留守番電話の設定にするなどの対策と合わせて、利用してほしいと話している。