学校休校 共働き家庭の現状 働く母の会が緊急アンケート

学校休校の長期化を受け、船橋のボランティア団体「船橋ワーキングマザーの会」(高橋奈緒子代表)はこのほど、ウェブ上で緊急アンケートを実施。学齢期の子を育てながら働く母親らに現状を尋ねた。その結果から浮かび上がった課題に対する支援の方向性を示した提案書をまとめ、8日、松戸徹市長と松本文化教育長に提出した。

臨時休校により、共働き家庭やシングル家庭に起こっている問題点を明らかにし、より効果的な支援につなげることが狙い。また市民が助け合うための感染防止ガイドラインの作成なども提案した。アンケート調査は5、6日に行い、452件の有効回答を得た。その結果、親の7割が緊急事態宣言後も、「出勤して仕事をする」と回答。その間、預けたり、自宅で留守番することになる子どもを心配する親が多かった。
「学習面」の心配が最多で、「オンライン学習・生活サポートがあれば自宅で対応できるか」との質問には、92%が「できる」「準備できる」と回答したことから、同会はオンライン授業や授業動画の配信を提案する。機器の操作が難しい低学年への別対応や、家庭で機器を準備できない場合は「学校を開放する」などし、学習への関心を継続させることも必要と考えている。
自宅などで過ごす「子どもの精神面」を心配する回答も多く、新年度の担任などと「顔を見て話せる」環境の整備、新クラス単位での校庭開放なども提案する。
「親への必要なサポート」の質問で、在宅ワークの親から「子どもに話しかけられ仕事にならず、親自身のストレス緩和が必要」との声が多かった。突然始める在宅ワークで、情報、ノウハウが不足している。市から企業への情報提供、アドバイザー派遣や相談窓口の設置についての検討も求める。

「急な展開に対応しきれない家庭もあるのでは。子の年齢、パートナーの働き方や家事能力、親との距離など、違いによって生じる個別の困りごとを把握する必要がある。休校があと1カ月で済むかも分からない中、今の流れに任せるのは危ないのでは」と高橋さんは警鐘を鳴らす。
同会では、未就学児の親を対象としたアンケート調査も実施する。