京成電鉄 新京成を吸収合併へ

京成電鉄(市川市)は先月31日、子会社である新京成電鉄(くぬぎ山4)を25年4月1日付で吸収合併することを同日開催の取締役会で決議、発表した。

新京成線は松戸市、鎌ケ谷市、船橋市、習志野市の4市にまたがる24駅、沿線距離にして26・5㌔を結んでいる。1日平均25万2千人の利用があり、地域の足として1946年の創立以来親しまれてきた。

京成電鉄広報によると、合併により事業基盤を強化し地域活性化することや事業規模の拡大が目的。22年9月には新京成電鉄の全株式を取得し完全子会社化したが、合併によりさらなる効率化と意思決定の迅速化を図る。

合併に伴い、新京成電鉄の社名は消失するが、路線と駅、従業員の雇用は維持し、運賃体系も現状を据え置くという。

また、車両も引き続き使用していくが、新京成のイメージカラーであるピンクの車体を維持していくかは未定。「SNS上では、残してほしいという声も上がっている」と担当者。現時点で、合併後の具体的なサービスの変更や「新京成線」の路線名称を残すかなどについては決まっておらず、25年4月の合併に向けて両社で検討していくという。

京成電鉄広報は「長期的な視点で検討していく。合併後もこれまでと同様に地域のお客様に親しまれるよう努めていきたい」と話している。