平和への思い 新たに 記念式典参加の中高生ら6人が報告
広島県で5~7日に行われた平和記念式典に参加した船橋市の中高生らが21日、船橋市役所を訪れ、被爆地で感じた平和への思いなどを松戸徹市長に報告した。
画像=市長に報告に訪れた平山さん(左奥)と中高生
船橋市は戦争の悲惨さや平和の尊さを市民と考えようと1993年から毎年8月に広島市と長崎市に交互に市民を派遣している。今年は船橋市原爆被爆者の会の平山晃さんのほか、公募で選ばれた市内在住の中高生5人が派遣された。
高校1年の遠藤政陽さんは、原爆資料館で見た中身まで黒焦げになってしまったお弁当や疎開先の子どもに宛てた母の手紙などが印象に残った。「戦争というとどこか遠いかわいそうな人の話だと思っていた。今の自分と変わらない当たり前の愛情や生活がそこにあって、それが一瞬にして奪われてしまったということを強く感じた。情報だけでは得られない衝撃があった」と振り返った。
被爆者の今の思いや現実、核が無くならない理由を知りたいと派遣事業に応募したという高根台中3年の木村仁冴瑠さんは「次は被爆者の思いを伝えていく側に立ち、身近な人や海外にいる友人にも伝えていきたい」と決意を語った。
松戸市長は、「実際に行ってみて、今まで思っていた以上にいろんなものを感じとったのでは。自分一人の言葉はちょっとした力かもしれないが、全員がそういったことを考えていくことで大きな力になる。こういった取り組みを続けてきてよかった」と話した。