ラムサール条約登録30周年 谷津干潟の豊かさ再認識

谷津干潟がラムサール条約に登録され30周年を迎えたことを祝う催しが、10日と11日、谷津干潟自然観察センター(秋津5)で行われ、2日間で延べ9千500人が訪れた。

画面=谷津干潟への思いを語るジュニアレンジャーら

10日午前に行われた式典では、習七中の吹奏楽部が同干潟のテーマソング「翼に愛を」を披露。習志野市の宮本泰介市長が「未来永劫、持続可能な環境をつくっていくことに思いをはせてほしい」とあいさつした。

谷津干潟は東京湾に残る希少な湿地で、全国有数のシギ、チドリ類の渡来地として知られ、多くの生きものが生息している。1993年6月に国際的な湿地保全を目的とするラムサール条約に登録され、翌年に谷津干潟自然観察センターが開設された。観察会やゴミ拾いイベントなど、年間を通じて市民らが干潟に親しみ学んでいる。

この日も、クイズラリーやワークショップが開かれた。また保全活動をするジュニアレンジャーらが干潟の生きものを紹介し、参加者らは谷津干潟の豊かさや大切さを再認識した。

来場した60代男性は「昔のひどい状態を子どもたちは知らない。気を抜くと元に戻ってしまう。維持していくのは大変だが、私たちの責務として未来に残していかなければ。改めてこの場所の重要性を考える日になった」と感想を。香澄在住の40代男性は「登録されたころのことを今でも覚えている。皆さんが苦労されてきれいになった。自然が多く子どもを連れて来るにもとてもいい場所。センターもうまくみんなに使ってもらい、ずっとここが残っていってほしい」と話した。