電車内で心肺停止の男性救う 市民3人に感謝状
心肺停止の40代男性の命を救ったとして習志野市消防本部は先月16日、市民3人に感謝状を送った。
画像=感謝状を受け取った星さん㊧と中島さん
2月21日、通勤のためJR新習志野駅のホームで中島純子さん(56)は次の電車を待っていた。定刻を過ぎても発車しない車内から「AED」という声が聞こえた。すぐに乗り込んだところ、座席から崩れ落ちかけた男性が乗客に支えられていた。千葉市内の消防団に入っており救命講習も受けていた中島さんは「やらなきゃ」と、男性に駆け寄った。意識がないことから心臓マッサージを開始。異常に気付きAEDを持って駆け付けた駅員の星洋平さん(38)、看護師の小川原真凛さんも加わって3人で心肺蘇生法を行った。ほどなく救急隊が駆け付け搬送された男性はその後、回復し社会復帰した。
中島さんも星さんも講習を受けていたが実践は初。中島さんは「心配になったが、小川原さんが続けてと言ってくれた。一人ではできなかったと思う」と語る。星さんは「心臓マッサージは肋骨が折れることもあるから怖かった。日ごろの訓練の成果が出せた。今後、同様の場面に遭遇された心得のあるお客様に協力していただきたい」と話した。
感謝状贈呈にあたり廣瀬義嗣消防長は、「救急の輪が効果的につながったことで、尊い命が救われた。救急業務を執り行うものとして感謝申し上げる」と述べた。