不法投棄抑制 ふれあいの場に

古和釜町の雑木林で先月23日、ふれあい青空市と題したフリーマーケットがあった。

画像=フリーマーケットを訪れる近隣住民ら

近隣住民が1カ月がかりで片付け
場は近隣に住む70代夫婦が所有する80平方㍍の土地。20年ほど前から不法投棄が後を絶たずゴミの山ができていた。高齢のため処理ができず「どうしたらいいかわからない」と困っていた夫婦。近隣に住む山本美由喜さん(66)がその話を聞き、2月初旬から一人で投棄物の撤去と清掃を始め、約1カ月をかけてきれいにした。

周囲を木々に囲まれており夜間は人目につかない場所で、いまだに空き缶のポイ捨てなどがある。車が走行できる道路と隣接していることから、「再び不法投棄される恐れがある。抑制になれば」とフリーマーケットを開くことにした。山本さんは近隣住民向けのカフェを開いており、そこで不用品の寄付を募り、必要とする人に販売している。

当日は衣料品や雑貨のリサイクル品のほか、アマチュア作家の作品をいずれも100円程度で販売。山本さん手作りの「お弁当」(350円)や焼きそば(200円)も好評だった。

子育て世代の住民のほか、会場近くにある高齢者施設の入居者が立ち寄ることもある。「散歩中の方も巻き込んで会話するからお客さん同士の触れ合いの場所にもなっている。高齢者や近隣の住民が楽しんで過ごせる居場所にしていきたい」と山本さん。フリーマーケットは日曜に不定期で月2回ほど開催しており、絵画展や演奏会なども開いている。

土地を所有する女性は「夫が体を悪くしてしまい一人ではどうすることもできなかった。山本さんに感謝している。きれいになり人も集まる場所になって良かった」と微笑んだ。