「異彩探訪」近隣住民が集いくつろぐ場に

香澄の閑静な住宅街。民家の一階部分を店舗にした小さなカフェがある。

店主の山崎絵理さん(42)は3歳と1歳の母親。「子育て中の親たちの情報交換や自宅にこもりがちな高齢者のリフレッシュの場になれば」と今春オープンした。香澄地区は店舗の出店に制限のある「低層住居専用地域」で、山崎さんは常々、育児の合間にほっと一息つける場所が近所にあればと思っていた。

最近まで社員食堂委託運営会社でヘッドバリスタとして働いていた山崎さん。保育所などで仲良くなった「ママ友」を自宅に招き、ラテアートを披露したり、手作りのメニュー表を作ったりしてもてなしていた。「カフェに来たみたいと喜んでもらえた」ことで開店へ気持ちが向いたという。

法令で独立した店舗は認められないため、住居兼店舗のコンパクトな作り。白とブルーグレーを基調としたシンプルでぬくもりある内装に仕上げた。個人店では珍しい、おむつ替え台も設置した。
 
飲み物はエスプレッソ(450円)、ラテアートを施したカフェラテ(550円)など13種類。豆は苦味と酸味のバランスを取り、後味に甘みを感じるオリジナルブレンド。エスプレッソチーズケーキなど、食材に気を配った手作りスイーツも4種類ある。

店名はスウェーデン語でコーヒーと菓子を楽しむ「フィーカ」、のんびりくつろぐ「ミーサ」から。香澄の住民らにゆったり過ごしてもらえる場にとの思いが込められている。

香澄5-2-6-1。9時〜17時。月・火・日定休。問合わせはHPから。