船橋でも特殊詐欺多発 昨年は市内で4億円の被害
高齢者を狙った特殊詐欺が船橋市内でも多発している。市によると
今年1月から2月末までに市内で20件の被害があり被害総額は2504万円。昨年は過去最悪の177件、4億58万円の被害があったが、同月時点の認知件数でそれを上回るという。
画像=物品を配り注意を呼びかける地域住民ら
年金支給日に郵便局で啓発活動
そうした背景を受け、年金支給日の14日、市内4カ所の郵便局で船橋市職員や郵便局員らが啓発活動を行った。船橋前原団地内郵便局前では地元住民や警察も協力し、窓口を訪れた人や通行人に詐欺の手口が描かれたチラシやトイレットペーパーを配布するなどし、注意を呼び掛けた。渡邊理恵局長は「郵便局はお年寄りの利用者が多く、実際に被害も出ている。自治会など地元の人の手も借りながら被害を減らす活動を継続的にやっていけたら」と話す。
市民安全推進課によると、手口の巧妙化で年々被害増加に歯止めが利かない状況。他市では自宅に現金があることを知られ強盗に遭った例もあるという。「お金の話が出たら、すぐに電話を切る」「知り合いとわかるまで電話に出ない」ことなどを推奨している。蕨孝之課長は「ご家族の方、地元の方のお声がけで高齢者に一人で判断させないよう、ご協力いただきたい」と協力を求める。
市では被害の事例を市ホームページで公開している。今後も年金支給月などに市内各所で同様の啓発活動を実施していくという。