独居高齢者の困りごとに対応 金杉地区「ちょっとたすけ愛さくら」
金杉地区の桜ヶ丘南町会の住民8人によるボランティアグループ「ちょっとたすけ愛さくら」は、近隣の独り暮らしの高齢者をサポートしている。
画像=左から同会の三鍋会長、副会長の髙橋さん、佐藤さん
船橋市の24地区コミュニティ別の高根・金杉地区の高齢化率は35・8%(21年時点)。市内で3番目に高齢者の割合が多い地域だ。町内で孤独死が重なり、同ボランティア会長の三鍋幸雄さん(80)が声を上げた。「独居の人たちの様子がわからない。近所で助け合い見守る仕組みができないか」。賛同したメンバーらで17年、会を発足した。情報を共有しながら、それぞれができる活動を続けている。
対象は独居で近隣に助けてくれる家族や親族がいない人。町会160世帯のうち、40世帯以上が独居という。
副会長の佐藤幸彦さん(78)は「プライバシーの問題と天秤にかけないといけないけど、困ってるなら自分たちが動けるうちはおせっかいでやっちゃおうと考えている」と話す。
買い物や病院の付き添い、ゴミ出しなど、さまざまな困り事に対応している。中でも依頼が多いのは庭木の手入れや草刈りだ。副会長の髙橋祐三さん(80)は「立派な家に庭木も植えて、若い頃はできたんだろうけど、高齢になって手入れができなくなってしまう人が多い」と話す。
支援に対し返礼をしなくてはと利用を遠慮してしまう人いる。「最近も孤独死があったがすぐ発見できたのも近所づきあいがあったから。自分たちも平均80歳。できる範囲でしかやれないからお互い様という気持ち」とメンバーら。「一緒に活動してくれる後継者が増えることを願っている」。