3月末休館の習志野文化ホール 44年の歴史感じて

普段は見ることのできない習志野文化ホール(谷津1)の舞台裏を見学する「バックステージツアー」が14日行われ、市民ら54人が「音楽のまち習志野」を象徴する施設の裏側を探索した。

画像=同施設を象徴するパイプオルガンを間近で見学する参加者たち。今後の再設置は未定となっている

商業施設「モリシア津田沼」の建て替えを含む再開発のため同ホールは3月末に休館する。舞台の裏側を見てもらい「44年間、習志野の芸術文化の中心であった現施設の歴史を感じてもらえたら」と同ホールがツアーを企画した。

参加者らはミキサー室や舞台袖などを約1時間かけて巡った。日ごろステージを陰で支えている職員らからそれぞれの役割や機材についての説明を受け、熱心に聞き入っていた。調光室では装置に触れステージ上に光を当てた。本格的なものとしては全国の公共施設で初めて導入されたというパイプオルガンも演奏した。

学校で放送委員をしているという習五中2年の田久保真歩さんは「ミキサー室がすごかった。学校にある機械の何倍もあった」と興奮気味に話した。小学生の娘と一緒に参加した谷津在住の永原章乃さんは「パイプオルガンを弾けたことが特に印象的だった。閉館後どうなるのか気になる」と話した。

同ホールの秋山智美館長は「文化ホールの思い出を語り合えるきっかけになれば。3月末まで、ここの特徴を前面に出した公演などを行っているので、ぜひ開館しているうちに来ていただければ」と来館を呼び掛けた。