校舎下の歴史に思い馳せ 飛ノ台史跡公園博物館で企画展
飛ノ台史跡公園博物館(海神4)で企画展「ガッコウの下の遺跡―船橋の縄文時代中期―」が2月5日まで開催されている。
画像=露出展示されている縄文土器
これまでに船橋市の206地点で遺跡が発見されているが、その4分の1が小中学校の敷地で、複数の学校は遺跡の上に建てられている。同館学芸員の畑山智史さん(38)は「学校はその地域の中で一番いい場所に。また縄文人も安全で住みやすい場所に家を建てた」と理由を説明する。
同展では、一つの村の跡がそのまま見つかっている高根木戸遺跡(高郷小)のほか、沢之台遺跡(七林小)、中野木台遺跡(前原中)で出土した土器などを中心に約120点を展示。うち約50点が初公開という。縄文時代特有の装飾豊かな土器が年代ごとに並べられ、造形や特色の変化を楽しむことができる。飯山満駅近くのユルギ松遺跡から発見されたカエルやサンショウウオを表現したと思われる造形が印象的な深鉢型土器などもある。
アクリルやガラスのケースなどに入れない「露出展示」が特徴。一部の土器に見られる鉱物の一種「雲母」はカメラなどに映りづらく、畑山さんは「雲母の輝きは露出展示でないと伝わらない。近くで見ていただければ」と来館を呼びかける。