市民参加型の調査拡大 船橋市
船橋市のセミの抜け殻調査が5日、運動公園で行われ小学生ら19人が参加した。
児童らは茂みや木の上などに目を凝らし、1時間ほどかけて抜け殻を採取。その後、種類ごとに分けて数えた。
画像=セミの抜け殻を探す児童
同市の調査でこれまでに確認されているのはアブラゼミやニイニイゼミなど6種類。セミは個体数の増減や生息域の変化から、地域の自然環境の変化を知る手がかりになる。中でも従来、西日本に生息するクマゼミが近年、関東地方で確認されており、地球温暖化の影響と見られている。近年、船橋市内でも鳴き声を聞いたという報告はある。
コゲラ、ヤマユリなど12種を指標種に
生物多様性の保全に向け、市民の意識を高めようと、市は今年度から市民参加型の調査を拡充。セミの抜け殻調査に加えて、身近な生き物12種を指標種として、四季ごとに分けて継続的に調査していく。また、外来種についても生息・生育状況を把握するとしている。
先月15日から開始されている夏季の指標種は、セミ、ヤマユリ、コゲラ。外来種のアカミミガメが対象。参加対象者は小学生以上で調査報告シートは市ホームページや公共施設で入手できる。9月末まで報告を受け付けている。集められたデータは、生物多様性の保全をわかりやすく伝えるため、年度内にマップを作成する。
市環境政策課担当者は「まずは市民の皆さんに親しんで知っていただきたい。身近な自然と触れ合うきっかけとなれば」と話している。同課 ℡(436)2454