「世話する家族いる」ヤングケアラー 船橋市が実態調査
大人に代わって日常的に家族の介護や世話をしている「ヤングケアラー」の実態を把握するために船橋市が実施したアンケート調査で、「世話をしている家族等がいる」と回答した小中高生が市内に千人以上いることが明らかになった。
小4~高3対象にアンケート
市が5月に市内在住の小学4年生から高校3年生までの約5万人を対象にウェブアンケートしたもので、2万2764人が回答した。
「勉強・宿題の時間が取れない」
家族の中に世話をしている人がいるか尋ねる設問では、4・8%にあたる1084人が「いる」と回答。その中で「世話等で生活に支障が出ている」と答えた人が36%にあたる393人いた。具体的な影響として「自分の時間が取れない」や「勉強・宿題をする時間が取れない」などが多かった。
一方で、「自分がヤングケアラーだと思う」と回答した割合は、小学生で2%、中高生では1・1%と少なく、回答者の約6割が「ヤングケアラーを知らない」と回答したことから、自覚がない場合も考えられる。
この結果を受け、市子ども政策課担当者は「助けてくれる人がいれば、勉強などに影響は出ない。市としても支援策を考えていかなければならない」と話す。今後、どのような支援ができるか、各課と連携しながら検討していくという。 世話の対象者や内訳など10月上旬を目途に詳細を公開する予定としている。