「人」自転車競技BMXフラットランドのライダー 佐々木元さん
小型の自転車を舗装された平らな場所で操り、技の難易度や完成度を競うフラットランド。スピンやジャンプなどの技を組み合わせる「自転車界のフィギュアスケート」とも称される。24年パリ五輪で正式種目としての追加が期待されている。
競技歴20年で、全日本選手権で過去16回の優勝を誇る国内屈指のライダー。5月にフランスで開催された国際大会でも銅メダルに輝いた。各種大会を含めこれまで250回ほど表彰台に上ってきた。「一つ一つの大会に思い入れはない。目標は引退後に名前が残る選手になること。五輪種目になってメダルを取ることが自分のゴール」と吉報を待ちながら、練習に汗を流す。
高校時代、通学用に購入した自転車がたまたまBMXだった。通学途中に出会ったプロのライダーに「何かできるの」と声を掛けられたことが競技を始めたきっかけ。自転車に夢中になり21歳の時に、国内大会5度目の挑戦で優勝。プロデビューを果たした。
現在は鎌ケ谷巧業所属の選手として初富の屋内練習場で技を磨いている。若い選手も出てくる中、年齢による衰えはまだまだ感じていない。「技を進化させなければ順位が落ちる。過去の自分と比べて今が一番うまくなっていると思う」