ひょうの農作物被害 西船・中沢周辺でハウス破損も

県北西部で3日に降ったひょうの影響で、特産のナシなどの農作物や農業施設に被害が出た。本紙エリアでは特に西船周辺や中沢周辺(鎌ケ谷市)などの被害が大きかった。

画像=破損したビニールハウス

JAちば東葛によると、西船地区(西船・行田周辺)で小松菜や枝豆、トウモロコシ、トマト、スイカなどの被害が報告されているという。鎌ケ谷市では、農業振興課が聞き込みをしたところ、約20軒の農家でナシやビニールハウスへの被害を確認した。

西船の「ひらの農園」では、露地栽培の小松菜の葉が破れ、枝豆のさやに傷がついた。園主の平野代一さん(64)は「この辺りではピンポン玉ほどのひょうが降った。傷物でも引き取り先はあるが、一部はB級品として販売せざるを得ない」と話す。さらに深刻なのがビニールハウスの被害だ。計1650平方㍍のハウスが破損し、張り替えが必要という。平野さんは「台風には耐えられた素材がひょうでボロボロになった。逆に台風に飛ばされた素材の方は大丈夫だった」と近年の異常気象への対策に頭を抱える。破片の片付けなどで、すぐに次の苗を栽培できない。ハウスの修理にかかる費用や作物への被害などを考えると被害額は1千万弱になるという。

農家を応援しようと、同JAが運営する「ふなっこ畑」では被害を受けた農産物を販売するコーナーを設置している。「消費者の方にもご理解、ご支援いただければ」と担当者は話している。