「人」鎌ケ谷を拠点に活躍する舞台演出家 相澤美智子さん

鎌ケ谷きらりホールで26日から開催される「かまがや市民創作ミュージカル」の脚本、演出を手がける。コロナ禍以前は当たり前だった人間関係や、自然に焦点を当て書き下ろした。「今一度、感謝の気持ちを持って、新しい時代に向けて再スタートを」との思いを込めた。「プロの役者ではない、まっさらなのがいい。他人と一緒に力を合わせ一つのものを作る経験が大切」と市民主役の舞台の意義を語る。

鎌ケ谷市出身。幼い頃に初富稲荷神社のやぐら舞台に出演したのをきっかけに、「自分を認めてもらえる場所」と、演劇に引き込まれた。役者として経験を積むうち自分で台本を書くようになった。すると全体が見えてしまい、役に没頭できなくなった。劇団を作ってほしい、と依頼を受けたのはちょうどその頃。演出家に転身、鎌ケ谷市を拠点に活動する「劇団ＧＡＹＡ」を旗揚げして25年になる。

「地元が好きな人が多い鎌ケ谷の人たちに、楽しんでもらえれば」と劇中に市内の地名を登場させるなど工夫する。また、演者の長所が生きるようにと稽古中に脚本を書き加えていくという。「自分が作ったものをみんながカタチにしてくれる。演技を通じて人が変わっていく。こんなに面白いことはない」