クライミング年間優秀選手に 市船橋高 久米乃ノ華さん
日本山岳・スポーツクライミング協会主催の「2021シーズンJMSCA表彰式」が先月都内で行われ、市船橋高3年の久米乃ノ華さん(18)が、昨年活躍した選手に贈られる「スポーツクライミング部門優秀選手賞」を受賞した。
画像=卒業後は日大スポーツ科学部に進学する久米さん
船橋中1年の時、友人からクライミングジムに誘われたことがきっかけ。「ゴールに到達した時の達成感が楽しかった」とその魅力に引きつけられたと話す。
19年公式戦デビューとなった日本ユース選手権では10位に入賞。それまでトレーニングに通っていたジム内では手応えを感じていたが、「決勝では何もできず、悔しかった」。
その思いをバネに、同年ジュニアオリンピックでは3位。20年日本ユース選手権で2位となり日本代表に選出された。(世界大会は新型コロナウイルス感染拡大により中止)。
昨年8月、日本代表として出場した世界選手権(ロシア)では優勝。ロープを使用せずに登るボルダリング部門でも5位に入賞した。
「日本より世界大会の方が自分らしい動きができた。初めての海外で不安もあったけど、プレッシャーを感じることなく、のびのびできたと思う」
クライミングは、ホールドと呼ばれる壁の突起物を頼りに登っていくが、大会ごとに違うホールドの大きさに苦戦を強いられることも。また、寒暖差などによって「成績に波がある」と自らを分析。弱さを克服するため、現在は筋力アップに注力しているという。
目標は「ワールドカップ優勝」。クライミングを始めてまだ6年とキャリアは浅いが、東京五輪で銅メダルを獲得した野口啓代選手が引退を表明し、「ポスト野口」として期待も高い。「光栄です。まだまだ伸びしろはあると思う。頑張りたい」