高校バスケウインター杯 習高男子初切符

12月23日に東京で開幕する全国高校バスケットボール選手権ウインターカップに、習志野高男子(=写真)が初出場する。

先月の県予選会では準決勝を2点差で制し、決勝は市柏を相手に最終4Qで逆転。ゾーンディフェンスに切り替えたことが功を奏し、一気に突き放し87―69で完勝した。今夏のインターハイ予選ではあと一歩及ばなかった念願の全国への切符を手にし、メンバーらは歓喜の涙を流した。

黒田裕監督(38)は同校で10年間指揮を執ってきた。教員であると同時に、習志野市を拠点とする3人制プロバスケクラブ「シールズエグゼ」の現役選手でもある。「バスケはどんどん新しくなる。そこを子どもに還元できる」と最新の戦術を教え、チームを磨いてきた。

今年の世代はスピードが武器。機動力を生かした速い展開から「1対1」を仕掛け、得点を重ねるスタイルだ。伊星洲一郎主将(3年)は「5人全員で攻められるのが持ち味。全国的にはチームの平均身長はどうしても小さくなるが、コート全体を使ったスピード勝負を仕掛けたい」と自信をのぞかせる。エースの中村文哉(同)は「ドライブと3ポイントシュートで得点を稼ぎたい。大事な場面で点を取って流れを作っていければ」と腕をぶす。

全国大会の他県勢は留学生などのビッグマンも多く、その封じ方が重要になる。対峙する身長187センチのセンターフォワード、朝比奈友海(同)は「ウインターカップはこれまで画面の向こうで見ていた大会だったが、出るからには勝ちたい。事前に仲間と話して対策を練っていきたい」と話す。

部員は58人。3年生にとって、同大会は引退試合になる。新型コロナウイルスに振り回された高校生活の最後に、自らつかんだ晴れ舞台。伊星主将は「一つひとつの試合を勝ち切って、ベスト8を狙いたい」と目標を掲げる。