取掛西貝塚 国史跡に

縄文時代早期の貝塚が含まれる取掛西貝塚(飯山満町)が、国の史跡に指定されることが決まった。国の文化審議会が文部科学大臣に答申し、秋ごろに正式指定される。国史跡の指定は船橋市初となる。

約1万年前の竪穴式住居58軒が見つかっており、東京湾東岸部では最古。面積は市有地、民有地を合わせ3万9032平方㍍で関東最大級の集落遺跡となる。

他に動物の骨を並べた儀礼跡とみられる遺構、ツノガイを使った装飾品などが出土し、集落と貝塚の関係や、当時の生業や精神文化を知る上で貴重な事例とされる。松本文化教育長は「人々が急激な環境変動に適応し、海の幸を利用し始めた様子を教えてくれる、人と海との関わりのルーツとなる遺跡」とコメントしている。

市教委によると、1999年から8度にわたる発掘調査を実施。縄文時代に限らず、平安時代までの遺構もあり、長期間にわたって人が住んでいた可能性が示唆されるという。

きょう19日から飛ノ台史跡公園博物館(海神4)で取掛西貝塚のミニ展示を実施する。9~17時、7月11日まで。8月14日には市内で講演会を開催する。