若者の困窮、解消目指し ライン相談と食料支援セットで提供
コロナ禍で孤立したり、生活が困窮したりする若者たちとつながろうと、市川市のNPO法人ダイバーシティ工房(不破牧子代表理事)が市川・船橋市民を対象に、悩み相談と食料郵送をセットにした事業を行っている。
画像=「むすびめユース」の周知カード
「むすびめユース」という取り組みで、通話アプリ「ライン」を活用。勉強や進路、友人関係や家庭、経済面の相談を、社会福祉士や元教員などが受ける。平日9時~20時(メッセージは24時間送信可)。希望があれば食料1~2カ月分を2週間分ずつ郵送する。
アルバイトの減少などで経済的に困窮、孤立する大学生や高校生、休校による学習の遅れや家庭内の不和に悩む小中学生など10~25歳が対象。「親を介さず自分で動ける、つながれる世代。困りごとを解消するきっかけに」と担当者。これまで弁当配布などを行ってきたが「見えていない子たちはまだまだいる。1人でも多くの子とつながりたい」と継続的な支援を目指す。
ライン相談には、「自傷行為を繰り返してしまう」「死にたい」など若者からのメッセージが届く。近隣の定時制高校で食料支援をし「食事は1日1回」という生徒たちにも出会った。「これまで制度にのっとった事業が中心だったが、生の声を聞き、力を注ぐべきものを見直した」と担当者。「友達もみんな困っている、これが当たり前と、厳しい状況に慣れてしまっている若者もいるが、連絡をもらったら時間をかけて一緒に現状を打開したい」7面に関連情報。