酒類提供制限 店へ補償を

東葛6市、県に見直し要望
県が東葛地区11市を対象に飲食店の酒類提供時間の制限を要請したことを受け、船橋、鎌ケ谷、習志野など6市の市長らは4日、県庁を訪れ、補償金等の再検討、要請期間や対象地域の見直しについて求める要望書を森田健作知事に提出した。

画像=「酒類提供時間の制限は現実的ではない」と訴える各市長ら

県は22日までを感染拡大防止のための「集中的な対策の実施期間」と位置付け、22時以降の酒類提供の自粛を要望している。一方、営業時間の短縮ではないことを理由に補償の対象外としており、事業者から疑問の声が上がっていた。

松戸徹船橋市長は「酒を出す店が22時以降の注文を受けないのは現実的ではない。要望するのであれば補償金を出すべき」との考えを伝えた。飲食店は依然として厳しい状況にあり、現在の対応は「お店を守る形になっていない」と訴えた。

清水聖士鎌ケ谷市長は「飲食店経営者からは、22時で営業をやめるのとイコールだ、と。隣の1都2県は協力金を出しているのに、千葉県は出さないのはおかしいとの率直な声が届いている」と指摘。宮本泰介習志野市長は「売り上げの低下で失業する従業員のことを考慮してほしい」と話した。

6市は、10万人当たりの感染者数が市によって異なるため、東葛の11市全体ではなく自治体ごとの状況に即した対応も県に求めた。

要望を受けた森田知事は、時短の要請ではないため補償は出せないとの認識を示した一方、感染拡大で時短を要請した場合は協力金の支給を考える方針という。

7日には自民党千葉県連が森田知事と会談し、時短や休業を要請する場合は県が協力金を支給するように求める申し入れ書を手渡した。