「小さな親切」作文コンクール
島田侑芽さんが大賞、兄も3位
第45回「小さな親切」作文コンクールで、三山東小4年の島田侑芽さんが最高賞の内閣総理大臣賞に輝いた。兄で三山中2年の駿人さんも3位相当の特別優秀賞を受賞した。コンクールには小学、中学の部を合わせて2万3704編の応募があった。
画像=2日に同小で表彰式が行われた。賞状を手にする侑芽さんと駿人さん
侑芽さんの受賞作は「みんなが笑顔になりますように」。初めて1人で買い物に行った夏休みのこと。店の入口でマスクを持参しておらず、入店できずにいるおじいさんを見かけた。周囲からは「常識がない」といった声も聞こえた。ワクワクしていた気持ちが消え、悲しくなったと侑芽さん。ふと、自分が予備のマスクを持っていることを思い出し、手渡すと、笑顔でお礼を言われたという内容だ。「昨年の私なら勇気を出せなかった。こんな時こそみんなが思いやりを持ち支え合えれば」とつづった。侑芽さんは「びっくり。お兄ちゃんに勝ててうれしい」と受賞を喜んでいる。
駿人さんの受賞作は「目には見えない障害」。街での、聴覚障がいを持った母親と幼い子との関わりを書いた。駿人さんは「ふだん国語を教えてくれる先生に感謝している」と述べた。
母親のあさみさんは「切迫早産で入院し、『侑芽』は人の支えで命の芽伸ばした、という意味で命名した。子どもには協力することで社会が成り立つことを伝えてきた。作文を読み、育ったなと思った」と話した。
同コンクールは「できる親切はみんなで、それが社会の習慣に」と、1976年から公益社団法人「小さな親切」運動本部が行っている。全国33都道府県に本部、137市町村に支部があり、本部によると「船橋は取り組みが盛ん」という。