瑞宝単光章の吉田さん 長年の活動 市長に報告
秋の叙勲で瑞宝単光章を受けた民生・児童委員の吉田綾子さん(=写真・74)がこのほど船橋市役所を訪れ、松戸徹市長に受章を報告した。
厚生労働省関連の同章を授与されたのは県内で2人おり、現役の委員としては吉田さんのみ。先月5日に森田健作県知事より叙勲を伝達された。「私がいただいていいのかと。びっくりした」と話す。
1989年から31年にわたって委員を続け、現在は船橋市民生児童委員協議会の副会長、松が丘地区の協議会長を務める。認知症のある人と一緒に病院へ行ったり、施設を紹介したりと、平成時代を通じて住民の生活の悩みに寄り添うボランティアとして活躍してきた。
「訪問したときに、元気な声が聞こえるのが一番うれしい」。今年はコロナ禍で自宅に訪問することが難しくなったが、電話相談のほか、不要不急の外出には当たらないスーパーでの買い物時に声を掛けるなど工夫している。
「体が続く限り、皆さんが安心して暮らせるように、微力ながら活動していきたい」と吉田さん。委員の定年まではあと2年で、地域の暮らしを守りながら後継者を探すつもりだ。松戸市長は「リーダーとして活動する姿をいつも拝見してきた。これからも健康に留意し、お力添えをいただきたい」と話した。