ビッグデータで渋滞緩和
船橋市、協議会を設立
交通渋滞解消と事故削減を目的に、船橋市は国や県、警察、学識経験者らと共に「交通ビッグデータ見える化協議会」を設立し、先月25日に第1回会合を開いた。
画像=休日の交通ビッグデータ解析図
同市は昭和時代の高度成長期に人口が急増した一方、道路の整備が遅れた経緯があり、現在も幹線道路に交通が集中し、渋滞が頻発する。19年度市民意識調査では、市が「力を入れるべきもの」の項目で「交通渋滞の緩和」が47・2%とトップ。多くの市民が交通事情の改善を求めている。
市は渋滞を長年の懸案として認識しているが、道路の整備は用地買収などに時間を要する現実もある。そこで、車両や携帯電話のGPSを活用した渋滞解消策を検討。国土交通省提供の交通ビッグデータを使い、市内の交通事情を可視化した。国道14号に並行する道路をはじめとした速度の低下が著しい路線、生活道路での急ブレーキ多発箇所を洗い出し、事故が発生しやすい場所を把握。休日は市南部の商業施設が集中する路線周辺で速度低下が起きていることも明らかとなった。
協議会は年度内に延べ3回実施する予定。内容は市ホームページで公表するほか、市の「道路整備プログラム」に反映させる方針だ。