ICT教育応用 学校のリモート広がる

新型コロナウイルスの影響で各分野のリモート化が進む中、船橋市の中学校でもオンラインを活用した取り組みが増えてきた。テレビ会議システム「Zoom」を活用した生徒総会や部活動の交流会を行うなど、可能性を模索している。

画像=図書室をスタジオとし、ズームで各教室とつなぎ、生徒総会を行った

モニター越しに生徒総会
「保健委員会は、生徒の健康に気を付け、こまめな手洗いを呼び掛け、ハンカチと爪のチェックなどを行います」行田中(生徒数947人)は先月30日に「オンライン生徒総会」を実施した。従来は体育館に集まって行うが、ズームを活用し、図書室にいる生徒会役員らと各教室にいる生徒を電子黒板でつなぐ。活動方針や予算についてモニター越しに質疑を行うリモート形式だ。

総会では「この行事の予算が2万円増えたのはなぜか」「各部活動への分配は」といった活発な議論が交わされた。その後、教室で挙手による採決が行われ、今年度の活動方針と予算が「可決」された。

伊藤優那生徒会長(3年)は「自分たちで全力で工夫した生徒総会ができて、いい経験になった」。映像に映る背景の工夫など、力を合わせて作り上げた。

コロナ禍で、教諭から行事へのオンライン導入の提案があったことがきっかけ。大場雅俊校長(57)は「生徒はスタジオを作り、議案の中身もよく考えていた。準備の段階から普段の生活以上に懸命にやっていた」と教え子をたたえた。