船橋市 待機児童急増
1歳児が突出 184人
待機児童問題に取り組む船橋市で、待機状態の児童が4月1日の時点で197人と4年ぶりに100人を超え、うち1歳児が184人いることがわかった。1歳児は昨年同日の34人から急増した。
市全体の人口増や子育て世代の流入などが影響したとみられるが、子ども政策課は「理由はまだ分からない。複合的な要素があるのでは」と説明する。市内各地の大規模な再開発が一段落したこともあり、人口が一挙に増えた特定地域があるわけでもないという。
市は対策として15年に定めた緊急プランに基づき、待機状態の解消を目指す。同課担当者は「保育施設が足りないエリアに整備するため事業者に募集を掛け、既存の施設も保育士を増やすことで子どもの受け入れ数を増やす必要がある」と話す。
市では15年度の待機児童数が625人と県内最多で、全国でも2番目となった。施設の新設、保育士の家賃補助や修学資金の貸し付けなど優遇施策を実施し、解消を図ってきた結果、19年度には72人まで減少していた。
国に報告する基準とは別に、市が独自で設けている「船橋市基準」では、今年度は68人増の519人(同)。