人形劇に地域貢献賞
市民団体「さくらんぼ」 地道に45年
習志野市の人形劇サークル「さくらんぼ」(木村幸雄団長)はこのほど、ボランティア活動をたたえる地域社会貢献賞「スズキ・ガルピッタン・アワード」に輝いた。
画像=特製の舞台の前に立つ「さくらんぼ」のメンバーら
さくらんぼは1974年、子育て中の母親や教員、学生ら約20人によって設立。45年にわたり、習志野、船橋、千葉市を中心に活動し、近年は年6回ほどの公演を続けている。子ども向けの開催のほか、介護施設での活動にも積極的だ。
「杜子春」「つるの恩返し」といった棒使い人形劇や影絵のほか、歌が中心の演目もある。時代にふさわしくなるように、都度手直しをするのも同団体のポリシーだ。人形作り、人形の操作、組み立て式の舞台、特殊ランプを使った照明など、こだわりの演出を積み重ねてきた。
現在の会員は50代から80代の15人。高齢化が課題だが、縮小版の舞台を作る計画や、落語をモチーフにした新作を構想するなど、創作意欲は衰えを知らない。
事務局の飯島美恵子さん(77)は「私たちはまず人形劇が好き。劇を作り、子どもたちが喜んでくれることが一番励みになる。6月までの公演は中止になってしまったが、今年の後半に向けて大人向けの演目を作りたい」と話す。
同アワードは08年に創設。例年5月に主催する鉄鋼メーカー、日鉄SGワイヤ(柴田真之社長)の習志野製造所で表彰式が行われるが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止となった。