AI、ドローンで蔵書点検 船橋市西図書館が試験導入

船橋市西図書館は蔵書の管理を効率化しようと、12日から人工知能(AI)とドローンを用いた「AI蔵書点検システム」の試験導入を始めた。
新システムは、民間の2企業が提供する公共図書館システムと画像解析AIを組み合わせたもの。図書館の棚をタブレット端末であらかじめ撮影し、背表紙をAIが読み取ってそれぞれの書籍を判断することで、蔵書データとのマッチング解析を行う仕組みだ。飛行経路を入力したカメラ付きドローンを使い、棚ごとに自動撮影する取り組みも始め、将来的な「無人化」へ向けた実験も行っている。
同館によると、従来は職員が1冊ずつICタグやバーコードを使って手作業でデータを突合していた。時間が掛かるため、毎月第2木曜日を図書整理日として休館し、1日掛かりで行っていたという。その工程を新システムに代替させることで、「将来的に休館しなくて済む日が増え、年に5日ほど開館日を増やせる可能性がある」と仲臺幸彦館長(60)。業務の負担軽減と同時に点検期間の短縮を目指し、市民サービスに還元するのが試験導入の狙いだ。
来年3月末までシステムの実証実験を続け、精度を見極め、本格導入を検討する。