船橋市新年度予算案 一般会計2117億円(前年比0・2%減)

船橋市は12日、20年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比0・2%減の2116億8500万円で、過去3番目の規模。南部清掃工場の建設終了で普通建設事業費が大幅に減り、新規の大規模建設も原則的に凍結した。新年度から公共施設の使用料値上げが段階的に始まるなど、将来的な財政破たんを回避するため19年度から実施中の行財政改革を反映した予算案となった。
歳入は、市税が人口増により前年度比0・6%増の1021億9090万円と上昇。国庫支出金377億8500万円(1・8%減)、市債179億7810万円(10・6%減)などを計上し、予算を確保した。
歳出は、高齢者・児童福祉や生活保護などの民生費が963億5470万円(2・1%増)と全体の45・5%を占める。続いて、教育費が307億7290万円(25・4%増)。清掃工場の完成により、衛生費は176億8080万円と4割近く減少した。
特別・企業会計を含めた総額は2・5%増の3798億4021万円。14日に開会した市議会に上程された。
主な新規事業は、弁護士が学校に助言を行うスクールロイヤーを市独自で導入(165万円)、災害医療体制の見直し(3611万円)、パスポート発給(9245万円)、介護人材の確保(1222万円)など。
「民生費が増え、予算が硬直化しつつある」と財政課。歳出の抑制を図りつつ、各種市民サービス向上に注力した。公共施設使用料の値上げについては「これまでは他市に比べて安く抑えていた。せめて世間並みにできれば。ご協力いただきたい」としている。