習志野でもアート身近に 市内の芸術家らによるグループ展
美術館やギャラリーが少ない習志野市に「アートを根づかせたい」と、市内在住のアクリル抽象画家、熊谷香里さん(40)がグループ展を主催する。「Souzouする未来展」と題し、今月、習志野文化ホール内ギャラリーで初開催する。
出展作家は市内外の9組。水彩画や版画、ペン画など多ジャンルのアーティストたちが「未来」を想像した作品を出品する。
熊谷さんは「習志野には芸術に造詣が深い人が多くいるのにアートに触れられる場が少ない。将来的には市内に美術館を、という思いで今回を皮切りに継続開催したい」と話す。熊谷さんは「100年後のサクラ」をテーマに描いた作品を発表する。環境問題が改善し、豊かな自然があふれる未来への願いを込め描いた。
その他、高齢者世帯が増加するなか、住宅をコンパクトにする「減築」を提案し、地域に開かれた住まいを推奨する建築家、「明日、がんばれる写真」をテーマに活動する市内の写真家など社会的なメッセージが込められた作品が並ぶ。
会場には各作家の思いをつづった解説も掲示。熊谷さんは「抽象画のように一目見て理解しがたいものにも、作家の理論がある。作品を言葉で分かりやすく説明して作家たちの視点を伝えたい。同時に、見た人が抱く疑問や感想を聞いてみたい」と話す。
「アートとは普段人々が気に留めないことを掘り下げて提示するもの。街の急速な発展に合わせ、人の心も豊かにする活動のひとつとしてイベントを続けたい」
展示は3月23日・24日10時~17時50分(24日は17時)