西武跡地 新ホール、公民館含む高層マンションを検討
今年2月に閉店した西武船橋店(本町1)跡地に、船橋市民文化ホール・中央公民館の機能を移設した高層マンションの建設が検討されていることが明らかになった。
跡地の開発を行う「セブン&アイ・クリエイトリンク」(千代田区)が船橋市に示した案によると、現状の建物を取り壊し、新たに地下2階地上48階建てのタワーマンションを建設し、低層階にホールなどの公共施設を設け、商業施設を誘致する。
ホールは事業者側が作ったものを市が借り受けるかたち。リース方式とすることで市には初期費用の削減や運営コストの調整が容易になるなどのメリットがある。契約期間満了時に市に譲渡する条件の設定も可能としている。
市は同社に対し、地元の声や将来的な財政状況を踏まえ、「市の表玄関。今後の半世紀を見据えてまちづくりをしていきたい」といった意向を伝えてきた。
同社が市の意向をくみ、6月、老朽化が進む現市民ホール・公民館の敷地を同社が買い取り、市に入る売却費を複合施設内にホールを設ける事業費に充てる「ワンパッケージ事業」を提案。現在は公民館機能もホール同様のリース方式が可能か、同社が検討を進めている段階という。
旧西武船橋店はJR船橋駅南口に立地し、1967年から半世紀にわたって「船橋のシンボル」として市民に親しまれていたため、閉店後も跡地利用への関心が高い。
市政策企画課は「市が土地の権利を持っているわけではないが、立地条件が良い場所なので特段のご配慮をお願いしてきた。次の提案を待ち、それから検討を進めたい」と今後も慎重に協議していく方針だ。