多機能スペース 「モクナ」 高根台に来春オープン
「やってみたい」 かなえる場
子育て中の女性2人が高根台6に来春、コミュニティースペース「モクナ」を開業する。
子育てや仕事の合間に 「こんなことをやってみたい」という思いを実現する場所。住宅の2階部分でキッチンもある45平方㍍を共有する。発起人は、船橋市の津久井亜樹さんと習志野市の大澤弓恵さん。船橋商工会議所主催の創業塾で出会った2人が意気投合した。税理士でもある津久井さんは1児の母。小学2年生の長女をそろばん塾に通わせたかったが「朝から晩まで仕事に追われ送迎ができない。自宅近くにそろばん塾があったら…」。いっそのこと、近所に塾を作ってしまおうか、と考えていた。
一方、大澤さんは3人の子どもの育児をほぼ一人で担い、心細くうつうつとした時期を過ごした。保育士免許を持っており、仕事をしたい気持ちはあったが保育所の勤務条件では育児との両立が厳しい。「子どもを連れて働けたり、子育てを共有できたりする場が欲しかった」
そんな話をした2人は、子育て中の人の力になれるのではないか、とそろばん塾で使用しない時間帯のスペース活用を考えた。「子どもの人数や子育ての環境、専業主婦かどうかなど、私たちは違いを見つけて壁を作ってしまいがちだが、多様だからこそ広がっていく。それぞれができることを生かす場にしたい」と大澤さんは話す。
現在、スペースを利用したい個人事業主などを募集している段階で、飲食店勤務の経験者などが希望しているという。日により異なる店主が、喫茶や菓子、昼食を提供する構想のほか、ヨガなど各種ワークショップ、リラクゼーションサロンなど、さまざまな要望に対応していく。また、同地区には託児施設が少ないことから、保育士が常駐する一時保育スペースを設ける。安価で直前でも予約可能。サービスを受ける側はもちろん、提供する側も子どもを預けることができる。
場の名称はハワイの言葉で「スペース」を意味する。「街に集う場を、心には余裕を」といった思いを込めた。
2人は「ママに限らず、障害があって長い時間働くことが難しい人や、本業の合間に趣味に関する講座を開きたい男性なども興味を持ってくれている」と反響を喜ぶ。「とりあえず一回やってみる、そんな一歩を踏み出すきっかけにしてほしい」と呼びかけている。
12月8日10時~11時に施設説明会を開く。会場は高根木戸 東町会会館(新京成高根木戸駅から徒歩5分)。子連れ可(託児希望者はフェイスブックから要申込)。無料。