電話de詐欺 被害 深刻 船橋市が非常事態宣言
すでに1.4億の被害 過去最悪ペース
今年1月から5月までに船橋市内で86件の「電話de詐欺」被害が発生し、県内最悪となっている。これを受け市は、先月29日、臨時の市民防犯推進協議会を開催し、「非常事態宣言」を行った。
昨年、同市では過去最悪(09年から統計)となる193件の被害があり、被害額は約2憶8千万円だった。今年は5月末時点ですでに約1億4千万円の被害が発生しており、昨年を上回るペースという。
同会に出席した古川等・船橋警察署長は「市役所職員や実在する店舗の従業員を装う新たな手口が増え、犯人が女性の場合もある」と報告した。
巧妙化する手口に松戸徹市長は「家族を思う気持ちを逆手にとる卑劣な犯罪を許してはならない。啓発活動を強化していきたい」と話し、市警生活安全課は「詐欺だと思われる電話が掛かってきたら、だまされたふりをして電話を切り、警察に連絡してほしい」と協力を呼びかけた。