日大生産工 学内にeスポーツ室設置

日大生産工学部(習志野市泉町1)のキャンパス内に、コンピューターゲームを使った対戦型競技「eスポーツ」の専用施設がこのほど完成した。

画像=わくわくする空間を作りたかったと話す髙橋講師(右)

数理情報工学科棟1階、約60平方㍍の1室にゲーム用の高性能パソコン10席を設置。5対5の対戦ができるという。一般的にゲームを行う部屋は「暗いイメージ」がある。それを払拭しようと、木を基調とした温もりあるデザインで、多角形のテーブルなど遊び心のある観戦席も設けた。eスポーツ専用の施設を国内の大学が設置するのは珍しい。

ゲームを教育や研究の材料に
単なる遊びとしてではなく、eスポーツを教育や研究に結び付けるのが狙い。今後、同施設を拠点に競技会などを開き、「人をひきつける表現とは何か」をテーマに大会の盛り上げ方や、臨場感を共有する仕組み作りなど大会運営を通じて、探究する。

9月に中国で開催されるアジア競技大会では正式種目に採用されており、今後さらなる注目が集まりそうなeスポーツ。実況付きのゲーム動画などは若い世代に身近であり、「eスポーツをキーワードにすると学生の受けがいい」と数理情報工学科の髙橋亜佑美講師(36)は話す。学内の学生らを対象に実施したアンケートでも8割が「興味がある」と回答。運営、企画をしてみたいという声もあり、「学科でその思いをバックアップしたい」と施設の設置を促した。

eスポーツを教材として活用することで、「将来的に自分が何を作りたいのか。学生にとってイメージがしやすく、とっつきやすい」と髙橋講師は話す。

今秋にも同大附属の中学、高校とも連携し、eスポーツイベントを開催する予定という。