広がる自転車シェア 駅周辺14カ所にポート設置

不特定多数の人が共同で自転車を利用する「シェアサイクル」を導入する動きが本紙エリアでも広がっている。船橋市は交通渋滞の緩和や環境負荷の低減などを目的に1日、シェアサイクル事業を開始した。

画像=JR東船橋駅そばに設置されたポート

自転車シェア事業を運営する民間会社オープンストリート(東京都港区)のシステムを利用するもので、市は自転車の貸出、返却拠点である「ポート」の設置場所として公有地を無償提供する。今回導入した自転車は電動アシスト付で約70台。ポートはJR船橋駅から半径2㌔圏内に14カ所設置した。市内24カ所にある同社の既存ポートも利用できるほか、市外にあるポートと相互乗り入れできる。サービスの実施は27年度末までの5年間。その後は利用状況を見ながら増減を検討する。

政策企画課は「普段自転車に乗らない人にも利用してもらい、市内の回遊や他市への移動にも使っていただければ」と話す。

利用件数5万超「予想以上」と習志野市
習志野市は昨年3月末に「モビリティシェアリング事業」を始めた。利用件数は約1年で、延べ5万件を超えた(2月末時点)。市総合政策課担当者は「交通の利便性を高める目的で開始した。予想以上の利用数」と話す。

当初、JR津田沼駅を始めとする10カ所にポートを設置していたが、増設を求める市民の声もあり、現在までに29カ所に増やした。

利用する時間の長さは、約半数が15分未満。次いで30分未満で短距離利用が多いことが分かっている。

利用者が多い駅周辺では、時間帯により利用できる自転車がない場合がある。また車体整備に関する課題も報告されており、今後、事業者と調整していくという。

事前にパソコンやスマホで予約したのち、現場で車体のパネルを操作し解錠する。利用料は15分70円で、上限は12時間で1000円。クレジットカードや交通系ICカードなどで決済する。現金は使えない。5月9日以降は、両市ともに利用料金の変更を予定している。