「人」江戸時代から昭和の歴史を掘り起こし、ブログで発信する学生ライター明里さん

県内外の史跡や商店街を歩き、地域の歴史を掘り起こす大学生。その情報を自身のブログ「deepランド」で発信している。

開設から9カ月で、すでに340本の記事を公開。レトロな光景を丹念に描写するのが特徴で、月に数万人が閲覧する人気ブログになっている。歴史ファンに限らず、「懐かしいと思える世代や、自分と同じ20歳ぐらいの人にも読んでもらいたい」と話す。

古い建物や街並みを資料として残すことを意識し、多くの写真を掲載。一眼レフで街をさまざまな角度から切り取り、記録している。シャッターが下りたままの商店街では、営業を続ける店を直撃取材。店主の話を聞きながら、昭和の人情や文化に思いをはせる。日の当たらない場所にも「必死に生きてきた人々の思い」が宿っていると考えており、遊郭、赤線地帯の調査にも力を入れている。

船橋市生まれ。小学5年の時に幕末を舞台にしたテレビドラマに影響を受け、「タイムスリップしたい」と夢見た。翌年、夏休みの自由研究で江戸時代をテーマにした手書きの新聞やマップを作り、船橋市長賞を受けた。中学でさらに歴史探訪にのめり込んでいった。

大学では社会学を専攻。キャンパスまで片道3時間かかり、学業とインターンが忙しく「歴女」の活動ができなかったが、20年のコロナ禍で講義やゼミはオンラインに。5月には国の登録有形文化財だった船橋の割烹旅館「玉川旅館」の廃業を知り、歴史がはかなく消えていくさまを目の当たりにした。「行けるときに行き、記録に残したい」と、6月にブログを立ち上げた。ペンネームは新選組隊士、山南敬助の恋人とされる女性にあやかった。

「大学の残り1年間で、1日1本書いても365本。書きたいことがあり過ぎて、自分としては全然足りない」。千葉県の歴史を網羅することを目標に掲げる。「千葉にはディズニー以外にも魅力があると伝えたい」と笑う。