鎌ケ谷図書館と五中 読書活動で大臣表彰

子どもの読書への意欲を高める活動をたたえる国の「子供の読書活動優秀実践」で、鎌ケ谷市立図書館(谷口光儀館長)と鎌ケ谷五中(島田伸校長)が最高賞にあたる文部科学大臣表彰に輝いた。
同図書館は本に親しんでもらおうと、子どもの年代に合わせ、興味を持ってもらうための工夫をしている。地域のボランティアと連携し、乳幼児向けの人形劇や「おはなし会」を開いている。読書をやめてしまう傾向がある中高生に向けには、同館自作のマンガなどで新刊図書を紹介する「YA新聞」を09年から発行。親しみやすいデザインで生徒が本を手にするきっかけを作っている。
同館の司書を17年務める蓮沼眞理子さんは「小さな街の図書館の頑張りが認められてうれしい。一人でも多くの子どもたちが本を読んで育ってくれれば」と喜びを語る。
鎌五中は、毎年秋に生徒がおすすめの本の内容をプレゼンテーションする「ビブリオバトル」を開催している。体育館でスポットライトを受け、自分で考えた伝え方でその本の魅力を紹介。その後、「どの本が一番読みたくなったか」について投票を行い、勝敗を決める。川本紀子主幹教諭は「1冊も本を借りなかった生徒がバトルに出るために何十冊も読むようになる。本は自分の考えを広げる材料。伝える表現力がつくことで、生きる力の土台になれば」と話す。
同中は学校図書の活用にも積極的で、各教科での利用は年100回以上。ネット検索ではなく、本で調べる有用性を重視しているという。