ありがとう「コスモくん」 親しみある投映機に別れ

船橋市総合教育センタープラネタリウム館の投映機GN―AT(愛称「コスモくん」)が、あすの投映でその役目を終える。36年間にわたり親しまれてきた投映機。18日には卒業式と題した催しが開かれた。かつての解説音声を使った懐かしい投映や、普段は見ることのできない制御装置の見学など、市民や関係者ら130人が別れを惜しんだ。

画像=イベント終了後も多くの人が写真を撮ったり、機器を丁寧に見て回ったりした

GN—AT型は全国で5台が生産されたが、現役で稼働しているのは同館のもののみ。最新型に比べ、光が柔らかいのが特徴という。開館以来の来場者は86万人で、市内の小学生は校外学習などで1度は訪れる場所。同機で投映された星空になじみがある市民は多い。しかし、部品調達が難しくなっており、修理ができず投映中止になる可能性があるため、新しい機械に入れ替えることにした。

この日の催しに参加した三咲在住の五十嵐圭くん(6)は、「コスモくんがいなくなっちゃうって聞いて泣いちゃった。すごく寂しい」とコメントを。前原西在住の近藤敏秀さん(61)は「今までの楽しかったここでの思い出をもう一度見たくて来たが、感慨深いものがあった。きょうは職員の方の思いを知れて本当に良かった」と話した。
 
同館の解説員、齊藤美和さん(51)は「私にとっては、夢がかなった場所。ついにこの日が来たんだと思うと、とても寂しい。コスモくんには今までありがとうという思いでいっぱい」と感謝を述べた。

同館はあすの投映後から休館となり、再開は来年夏の見込み。