44年の歴史に幕 習志野文化ホール

長期休館する習志野文化ホール(谷津1)で先月31日、市主催のコンサートがあり、市民ら1400人が、現ホール最後の響きを楽しんだ。

画像=訪れた市民らでいっぱいの客席とパイプオルガン(奥)

「習志野文化ホールありがとう また会いましょう」と題し、ホールとの関わりが強い習志野高吹奏楽部が出演。パイプオルガンを交えたサン・サーンスの交響曲第3番や野球応援メドレーなどを披露した。当日館内には、ホールの歴史を振り返る写真やパネルなどが展示された。

最後の響きに市民ら「とても寂しい」
長年親しんだ同ホールの最後を見届けたいと訪れた実籾在住の境野加代子さん(59)は「ずっと習志野に住んでいて、自分の学生時代も、子どもの学校行事や成人式にも文化ホールには本当にお世話になった。とても寂しい」と話した。津田沼在住の70代女性は「できた時から子ども劇場の手伝いなどに来ていた。なくなってしまうのはとても残念」と写真展示をいとおしそうに眺め、思い出を振り返っていた。

秋山智美館長は「ここが終わっても次が建つので、それまでの間どうつないでいくか。音楽のまち習志野を衰退させないようにというのが、今一番思うこと。市民の皆さん、ここに通ってくださった全ての方に感謝」と話した。

同ホールは1978年の開館以来、「音楽のまち習志野」の象徴として親しまれてきた。民間事業者によるJR津田沼駅南口周辺の再開発に伴い、今後解体される予定。市は現在と同様に駅南口でホールの再開を目指すとしている。