船橋市新年度当初予算案 一般会計2239億円

船橋市は10日、23年度当初予算案を発表した。一般会計は前年比2・8%減の2239億円で過去最大だった前年度に次ぐ規模。ただ、新型コロナ対策に関わる医療機関への補助事業が県に移ること、市有地売却益の基金積み立てを除くと、実質的には増額となる。

財政課は「総合計画に示している目指す街の姿実現に向けて、着実に実施するための予算。電気・ガス料金の高騰にも対応しながら、必要な事業を進めていく」と話す。

歳入の柱である市税収入は企業の雇用状況が回復傾向にあることから全体で4・3%増の1068億9430万円を計上。市債の「臨時財政対策債」は60%減の15億円。光熱費高騰に対応するため財政調整基金からの繰入金は、24%増の31億円。

子どもの未来に重点
歳出は、子ども医療扶助など民生費が前年比31億円増。出産・子育て応援事業やゼロカーボンシティの実現化に向けた予算も計上した。

メディカルタウン構想に基づく海老川上流地区のまちづくりや東葉高速鉄道が実施する新駅設置などに要する費用として14億4408万円、医療センター建て替え工事の実施設計及び用地取得費用に66億3425万円を計上する。またJR南船橋駅南口市有地活用事業に伴う道路工事費などに1億3130万円。

23年度に実施設計の完了、建設工事に着手する児童相談所整備事業では5114万円。消防局庁舎の国家公務員宿舎船橋行田住宅跡地への建て替えに伴う基本設計及び実施設計(4535万円)。

その他の事業として、ふなばしアンデルセン公園の風車の改修工事(1億3900万円)。熱中症対策として、小・中・特別支援学校、市船橋高の体育館などに大型冷風機を設置する(2379万円)。家族の世話などを行う「ヤングケアラーへの支援事業」としてLINEを使った相談や関係機関への講習会や研修会(431万円)。JR津田沼駅北口駅前エレベーター設置に向けた概略設計(240万円)。老朽化に伴うプラネタリウム館の投影機及び座席の改修(215万円)など。

14日に始まった市議会定例会で審議されている。