悪霊退散、家内安全 印内八坂神社 「春ギトウ」

悪霊退散や家内安全を祈願する伝統行事「春ギトウ」が23日、印内八坂神社(印内2)で行われた。

画像=獅子頭などを持ち巡る氏子ら

日没後、氏子らが3体の獅子頭などを持ち、地域の家々を回った。中心となるのは数え年で40歳までの氏子で構成される「若連」。「はらいたまえ、清めたまえ」と唱えながら、約50軒を回った。道中では、「ヤド」と呼ばれる氏子総代の家々でもてなしを受けた。市文化課によると、獅子頭を持って歩く風習は市内ではここだけという。
 コロナ禍で、昨年、一昨年は開催されず3年ぶりの開催。従来は掛け声を上げながら走り、家の中も駆け巡って厄払いをしていたが、今年は玄関先までとした。

孫を連れ、行列を見に来た60代男性は「3年前は獅子を見て、この子泣いてたんだよ。今年は開催できてよかった」とほほ笑んだ。

若連の清水孝規さん(38)は「先週ようやく開催が決まった。何年も間が空いてしまうことも心配だったし、昔から続いているので、やっぱりないと寂しい。形を変えながらでもやっていきたい」と話した。