「街のアトリエ」野に咲く花紙で表現 藤枝まつえさん

南三咲在住の藤枝まつえさん(54)は身近に咲いている野の花をモチーフに、画用紙や針金などを使って本物さながらのペーパーフラワーを作っている。野の花に着目した理由は「野にたたずみ自己主張しないが、誰でも知っている。日常生活の中で見つける楽しさや、特別なことをしなくても感じられる幸せを伝えたい」という。

画像=作品を手にする藤枝さん

自分の手で何かを表現したいと、5年ほど前にペーパークラフトに挑戦。大輪の花を作ってみたが好みではなかった。そこで次は野に咲く花をと、シロツメクサの作り方を調べ制作したところ夢中になった。これまでにタンポポやツユクサなど約100作品を作り上げ、「紙花(カミハナ)」とと題し、作品集を出版した。
 制作時は実物を見ながら。「花弁、がく、葉っぱの付き方や表面の質感など、写真ではわからないことがたくさんある。どの花も見れば見るほど細かいところが見えてくる」と話す。
 「生花でもドライフラワーでもない『カミハナ』の良さをより多くの人に知ってもらいたい」とワークショップも開いているが、すぐに定員に達する人気ぶりという。