中学生将棋名人戦V 習志野在住の美濃島さん

習志野市在住の中学2年生、美濃島檜さん(=写真・市川中)が7月に行われた中学生将棋名人戦で全国の頂点に立った。「中学に入ってからのひとつの目標だった。達成できて良かった」と話す。

昨年は同大会でベスト8。今年も予選を勝ち抜き、決勝トーナメントに駒を進めた。準決勝の相手はなんと弟の紡さん(八千代松陰中1年)。「違う山だったら良かったのに」と困惑しながらも一瞬の隙を見逃さず、勝利した。対戦後、涙を浮かべる紡さんの姿に、「弟の分まで頑張ろう」と決勝に挑んだ。

決勝は小学時代に対戦し敗れたことのある前原小出身の北原優さん(早稲田中2年)。「彼は終盤が強いので気が抜けなかったが、最後の詰みまで読めた」と振り返る。

市川中将棋部顧問の道慎太郎教諭(34)は「ドキドキする展開だったが、大人のような落ち着きと思い切った手を繰り出すのでいつかはタイトルを取ると思っていた」とたたえる。

6歳の時に将棋を始め、子どもも大人も関係なく、一緒に戦えるゲームに魅力を感じた。小学4年の春、習志野市に引っ越し、鷺沼小へ。所司一門将棋センター(津田沼5)で腕を磨き、18年の「文科大臣杯小・中学校団体戦」に弟たちと出場し、全国3位となった。

将来は「具体的には決まっていないが、将棋の考える力を生かせれば」と話した。