「人」谷津の魅力を地元の人に向け発信する大学生 長島裕樹さん

今年2月に開設したコミュニティーサイト「谷津lab」で地域の住民から街の写真を募り、谷津の歴史や商店、季節の風景を発信している。

「自分の住む街の魅力を、同じ街の住人から情報によって知る。街の出来事を自分ごとのように感じられれば、この街をもっと好きになれる」。そんなツールを作りたかった。

向山小、習一中の出身で現在は国際地域学を学ぶ大学4年生。19年マレーシアに留学するなど海外の文化に触れていたところにコロナ禍。長期留学の予定も中止を余儀なくされた。自分が国内でできることを模索する中、地方で住み込みでアルバイトなどをしながら各地の魅力に触れた。一方でどこに行っても大型商業施設やチェーン店などが立ち並ぶ「街並みの均一化」に違和感を抱き、「個性を表すようなまちづくりが大事」と、自らが育った谷津の魅力を見つめ直したいと思った。

SNSで地元でおすすめの飲食店を尋ねたところ、その回答として有名チェーンの店名があがった。自身と同世代の若者が地元に興味がない、知らない、というのは身に染みている。若い世代やこの街で暮らす人々に向け「ここでしか食べられないもの、ここでしかできないことを選択肢として提供」する役割を担いたい。