フードバンク利用者 コロナ禍で約2・5倍

「フードバンクふなばし」は食品メーカーや個人などから食料を集め、必要とする子育て世帯などに無償で届けている。コロナ以降、支援を希望する家庭が増えており、今年度の個人家庭への発送件数は2月末時点で累計708件。19年度の265件から、約2・5倍になっている。毎月、ひとり親家庭を対象に開催する「パントリーピックアップ」は利用者自身が配布会場を訪れ、食品を持ち帰る取り組み。利用者の増加に伴い、1月から会場を2カ所に分け、予約制とした。

画像=パントリーピックアップの配布会場

活動が周知されるようになり、必要な人に情報が届くようなった面もあるが「長引くコロナ禍で生活に困窮する家庭が増えている可能性がある」と代表理事の笹田明子さん(55)。昨年、8月と12月に利用が急増しており、「特に夏休みなどは需要が高まる傾向にある」という。

利用者からは「これからも頑張る力を頂きました」「なかなかお菓子を買ってあげることができなかったので、娘も喜んでいました」「いつかは支援する側になれるよう頑張りたい」といった声が届いている。

食品は集まるようになってきたが、「人件費やガソリン代など運営に関わる部分は自分たちで賄っている状態。賛助会員が増えるとありがたい」と語る。