ミャンマーの今、知って

「集まってしまって、ごめんなさい」――。昨年2月、ミャンマーで起きた軍によるクーデターに抗議するデモが日本国内でもあった。コロナ禍に集まったことに対し、在日ミャンマー人が、日本人に向けて発信した謝罪のメッセージだ。続けて「でも、いまやらないと私たちの未来が無くなるんです」「国際社会は軍事政権を認めないで」と。

画像=JR船橋駅前で募金活動をする金子さんら

船橋市で暮らす金子ティンギウィンさん(49)も抗議の声を上げる一人だ。母国へ募金するためにアルバイトなどで資金を集めている。「混乱はすぐに終わると思っていた。こんなに長引くとは。ちょっと疲れたが、母国のために諦められない」

あれから11カ月が経ったが、軍による市民への弾圧は続いており、現在も犠牲者は増え続けている。「今もいつ何が起こるかわからない。毎日どこかで爆撃がある。ミャンマーの市民は外出も自由にできない」と金子さんは話す。「自分がやっていることはゴマの1粒。とても小さいけれど集まれば油になる。ミャンマーの人は強い。私たちは戦い続けなければならない」。街頭に立つと「自分の国でやれ」となじられることもあるが、「私たちの話に耳を傾け、一緒に呼び掛けてくれる人もいる。言葉を掛けてもらえるだけでもありがたい。応援してください」。