「異彩探訪」釣り好き店主のこだわり凝縮

店に入ると天井一面に飾られた数十本の釣り竿が目に入る。ショーケースには、ルアーなどの釣り用品が所狭しと並べられている。

京成中山駅近くに9月にオープンした「Day Cafe Heat Wave」は、釣り好きの店主、清水悟さん(61)のこだわりが凝縮された店だ。店名はかつて所有していた船の名で「退職したら釣り具を飾った飲食店を開きたい」との思いが実現した。竿は所有していたもののほかに、展示用に買いそろえた。天井に設置した理由は、「どこからでも釣り具が眺められるから」。

メニューは魚をメーンにしたサンドイッチなど。1日8食限定の「焼塩サバサンド(700円)」は試作を繰り返して完成させた自慢の一品だ。食べやすい骨取りのサバフィレに直火焼き風の焦げ目をつけた。煮詰めたバルサミコ酢のソースが絶妙な味わいを与えている。テイクアウトにも対応しているが、電話はない。「夫婦二人でやっているので、来てくれたお客さんを丁寧に対応したい」と一緒に切り盛りする妻の清美さん(64)は話す。

座席はカウンターをめ13席。釣り好きや近隣住民らが、コーヒーミルをひく店主との会話を楽しみながら時間を過ごしている。「釣りを通じて輪が広がっている」と悟さん。「地域と釣り好きの人に愛される店を目指していきたい」と話す。6時~17時(16時半ラストオーダー)。日・月曜定休(年末年始は変則営業)