船橋市ものづくりグランプリ EV充電システムを認定

地元の中小事業者による優れた新製品をたたえる「船橋市ものづくりグランプリ」で、OA機器販売の船橋総行(高瀬町)が製造する駐車場充電システム「EVロータリーシステム」が21年度の認定製品に決まった。

画像=市役所を訪れた二宮社長

同製品は電気自動車の充電の際に、電力量を増強することなく複数台の車両の充電ができる。通常では12台分の電気量の場合、システムに内蔵されたタイマーでスイッチを切り替え、グループごとに振り分けることで3倍の36台分の充電が可能という。17年に国内で特許を取得。18年にほぼ完成し、改良を進めてきた。千葉市内のマンションで126台分の充電器を設置した実績がある。

将来的な脱炭素社会の実現にも
国内で電気自動車の販売が増える中、充電器の設置はあまり進んでいない現状がある。設置費用とランニングコストを抑え、取り扱いが容易なシステムの開発を進めることで、将来的な脱炭素社会の実現に寄与する意図もある。

4日には市役所で認定式が行われた。二宮正社長(70)は「本当に光栄。船橋発の製品を千葉県、全国へと発信していきたい」。松戸徹市長は「早くから研究開発を手掛け、時代を見据えて開発されたシステム。市としても優れた技術をPRして、社会の前進に貢献したい」と話した。

同グランプリはものづくり支援と工業の活性化などを目的に16年から始まった制度で、期限を定めて市が製品を認定する。過去の製品も含め、今回で計17品目となった。