中学将棋日本一 前原東の北原さん

中学生将棋三大大会の一つとされる「中学生王将戦」で優勝した前原東の北原優さん(=写真・13)がこのほど船橋市役所を訪れ、活躍を報告した。

7月末に大阪府で開催された王将戦。全学年が対象の大会で、1年生の北原さんは予選通過後、トーナメントを勝ち進んだ。3回戦で苦戦したが、巧妙にわなを仕掛け、形勢を逆転。決勝は相居飛車、相雁木の展開で、序盤から終盤まで優位に指し、得意の攻め将棋で全国の頂点に立った。上級生らを退けてのタイトル奪取に「中1で優勝できたのはうれしい。いつも通り指すことができた」と振り返る。

北原さんは6歳で将棋を始めた。父の久さん(51)によると、猛暑の時季に家の中で楽しもうと将棋盤を購入し、息子にルールを教えたところ、1カ月で勝てなくなったという。めきめきと腕を上げ、前原小3年で全国大会「倉敷王将戦」の低学年部門で優勝。現在は都内の早稲田中で学業に励みながら、将棋部で活動している。

「勝ち負けがはっきりしている。一対一で向き合って勝負がつくのが好き」と将棋の魅力を語る。高校在学中のプロ入りを目指しており、目標とする渡辺明名人のように、「いつかはタイトルをたくさん取りたい」と夢は大きい。

松戸徹市長は「信念を持って進んだ先には必ず何かが待っているはず。好きな道を究めて、自分の可能性を広げてほしい」と激励した。